アーサナ(行法)とは
ヨガの理論では、私たちの身体にはナーディと呼ばれるエネルギーの通り道がたくさんあります。これが心・言葉・行為によって詰まったりすることで、健康を阻害するといわれています。呼吸と精神集中をつかった体操のような動きによってナーディの詰まりを取り除くことをアーサナと呼びます。
アーサナの目的
(1) 異常な興奮や無気力を取り除く
(2) 筋肉・関節を緩め、かつ強めることにより、精神的に強い身体をつくる
(3) 大脳・神経・ホルモンバランスを整え若返らせる
(4) 背骨を修正できる
(5) 体を健康にし、内臓を強化する
アーサナの注意事項
アーサナ前の注意事項 |
項目 |
理由・注意点等 |
(1) 環境 |
室温は適温に保つ |
・寒すぎると体が緊張し行いにくい |
・暑すぎると集中力が低下する |
静かな場所で行う |
・集中しやすいため |
服装 |
・下着を含め、体を締め付けない、ゆったりとした 服装で行う |
・悪い気がでていきやすいよう靴下を脱ぎ裸足で行う |
・アクセサリ等ははずして行う |
布団やマットレス等の柔らかいものの上では行わない。 |
・きちんとした姿勢が保てないため |
(2) 食事 |
食後2〜3時間後、空腹時に行う |
・食後すぐには血液が胃に集中し 効果が軽減するため |
(3) 入浴 |
入浴直後にアーサナは行わない |
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アーサナ中の注意事項 |
(1) 特に指定のない場合の呼吸は すべて「鼻」で行う |
・鼻が詰まってる場合は、一時的に「口」を使ってもよいが、あまり大きな口を開けないで行う。 |
(2) 力ずくで行わない |
・筋肉や内臓を痛める場合があるため |
(3) 緊張と弛緩(シャヴァ・アーサナ) の繰り返しに集中する |
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(4) 動作と呼吸を一致させる |
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(5) 集中すべきところに集中する |
・前屈→尾てい骨 |
・伸展→へそ |
・痛いところがあれば、そこに集中(意識する)すると痛みがとれる。 |
(6) ゆっくりと滑らかに行う。 |
・精神集中が加わり、自律神経を効果的に刺激するため。 |
(7) 保持すること |
・アーサナの効果が高まる |
アーサナ後の注意事項 |
アーサナ後30分は入浴は控える |
・心臓に負担がかかるため |
その他 |
(1) できれば毎日規則正しく行う。 結果を焦らない |
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(1)頭を膝につけるアーサナ 
効果
・首・肩・背中の筋肉を柔らかくなる
・精神安定させる
・腹部の病気によい
やり方
(1) 両足を前に伸ばし、踵をそろえて座る。
(2) 左足を曲げて、踵と会陰(性器と肛門の間)につける。曲げた左足は床につけます。
(3) 右手の親指と人差し指で右足親指を持ち、その上から左手の親指と人差し指を重ねます。
※足の指に届かない場合は、右手を右足の届く範囲に置き、その上に左手を置き、
両手の中指を合わせます。
※両腕で二等辺三角形をつくり、右肩と左肩の線が床と平行になり、右足首は床に垂直、
右膝はけして曲げないようにします。
(4) (3)の状態でお腹を引き締めて息を吐き切り、ゆっくりと息を吸いながら4秒で腰を入れ
背中をそらし、顎をしっかりあげます。
(5) 5秒息を止め、保持します。
(6) 保持した後、8秒で息を吐きながら、あご、背中、腰を緩めるように前に倒していき、
額に右膝をつけます。
(7) つく人は、そのまま足先の法へ頭をすべらせ、20秒保持し、このとき息を止めるか
普通呼吸をします。
※痛いところに集中し、痛いところがなければ、尾てい骨か丹田に集中する。
(8) 4秒で息を吸いながら頭を戻し、8秒で息を吐きながら両手、両足を元に戻します。
(9) 少し休んでから逆を行います。
(2)ねじりのある三角のアーサナ 
効果
・足の筋肉を強め、足腰を柔らかくします。脚の長さの違いをなおす。
・背痛(背中の痛み)、頸痛(首の痛み)、生理痛を軽くします。
・背骨の下部の血流増大、ぜんどう増大により便秘をなおす。
・胸郭を広げる。
やり方
(1) 足の幅を肩幅の1.5倍ぐらいに開きます。
(2) お腹を引き締めて、息を吐き切ります。
(3) 息を吐きながら両腕を真っ直ぐに伸ばしたまま、4秒で肩の高さまで上げていきます。
手のひらは下向きにしておき、左右の指先を結ぶ線が一直線になるようにします。
(4) 8秒で息を吐きながら、上体を左にねじりながら倒していきます。最後には、右手を左足の
外側の床につけます。視線は左手の指先を見るので、顔は左上を向くことになります。
このとき、両腕と肩の線は真っ直ぐにします。
※右手が床に届かない人は、左足にしっかり右手をつけます。
(5) 息を吐き切ったまま、20秒息を止めるか、普通呼吸をする。
(6) 息を吸いながら4秒で両腕を両肩の高さまで戻します。
(7) 8秒で息を吐きながら両手を体側まで戻し、両足の幅を肩幅くらいに戻します。
(8) 少し休んでから、その逆をやります。
(3)コブラのアーサナ 
効果
・交感神経、副交感神経を刺激し、運動能力えお高め、胸囲を広げ、プラーナヤーマを完成します。
・心身に適度な緊張を与え、集中力を強化します。
やり方
(1) うつ伏せになり、おでこをつけ胸の横に腕を曲げ、手をおきます。
(2) 脇を締め、息を吸いながら、額、鼻、顎の順に床にこするようにして頭を持ち上げていき、
胸が床についている程度に背中をそらします。
(3) 次に両手で上半身を支えるようにして、さらに強く支えます。
※腹が床から離れない程度
(4) 両腕を伸ばし、恥骨が床につくほど身体をそらせます。
(5) 最後に思いきりそらせ、吸い続けていた息を止め肛門を引き締め、5秒間その姿勢を保ちます。
(6) 息を少し吐きながら両肘を曲げ再度息を吸いながら肘を伸ばし、息を止めて5秒間保持します。
(7) もう一度行った後、ゆっくりと息を吐きながら骨を一つ一つ付けていくようにして、顎、鼻、額の
順で元に戻っていきます。ここまで顎を挙げたままで、最後に顎がついたら鼻を床にこするように
して額をつけて終わります。
(8) 少しやすむ
※額に手を添えて休むやり方もある。
※そらせるときは、背骨一本一本に集中する
※膝をそろえる(できる人は)